漢文へのアプローチ



第3課 漢文とはどんな言語か?──文の構成要素と品詞

◆3-1 漢文を構成する単位──字から文へ

文とそれを構成する単位となる要素の諸段階について、例文をもとに説明してみよう。

(0)強弩之極矢不能穿魯縞

 強力な石弓から放たれた(矢でも)飛び尽きて落ちる寸前の矢では薄い絹も射抜けない。
   

という文があった場合に、これを段階を追ってより細かく分解してゆくと、

(1)強弩之極矢 不能 穿魯縞

(2)強弩  極矢   穿 魯縞

(3)       穿  

のようになってゆく。マーカーを付した一つ一つの塊が単位となる構成要素を表している。

(1)段階の区分は、文の一つ下のレベルで、「フレーズ(句)」(中国語では「詞組」)という。

(2)段階の区分は、フレーズをさらに分解した単位で、「単語」(中国語では「詞」)という。

(3)段階の区分は、「形態素」といい、意味を担って文を構成する最小の単位(これ以上分解すると意味をなさない単位)である。

漢文では、原則として一つの「形態素」が一つの文字に当っている(そうでない例は後述する連綿語・音訳外来語など)。また、「不」や「能」など、一つの形態素で一つの単語になっているものもある。

つまり、文字(形態素)が組み合わせられて単語が作られ、単語が組み合わせられてフレーズが構成され、フレーズとフレーズが、あるいはフレーズと単語が組み合わせられて文になる、という具合になっているのである。

◆3-2 単語と合成語

漢文における単語は、その構造上の特徴から、単純語と合成語に分けることができる。単純語とは、一つの形態素から成り立つもので、そのほとんどは一つの漢字で表記される。なお、単純語でも二つ以上の文字を組み合わせて表現されるものがあるが(連綿語など)、この場合の二つの字の組み合わせ方には、音表記上の必然性はあっても、語法的な必然性は基本的にない。

「合成語」とは、一定の法則に基づいて二つの形態素が結合されたものである。漢語における合成語の構成原理は、文の構成原理と基本的に一致するので、普段からこの合成語の構造に注意することによって、漢文の文法構造がよりよく理解できる。


以下に、漢語における「熟語」(二つ以上の文字を組み合わせた単語)の分類を表にして掲げておく。なお、説明を要すると思われる語には傍線を付し、表の後に説明を掲げる。


【「熟語」の分類 】
A 合成語 1 付加型  ① 接頭語型 老虎 阿父 有宋 a 
② 接尾語型 君子 椅子 莞爾 忽然
2 複合型 ① 主述型 地震 日没 国立 天授
② 動目型 読書 注意 開業 即位
③ 修飾型 ア 連体修飾語+名詞 老人 早朝 大臣 玉杯
イ 連用修飾語+動詞 激動 外出 悲観 山積
④ 補充型 説明 打倒 撃滅 推進
⑤ 等位型 ア 同義語・類義語 身体 疾病 永久 援助
イ 同範疇 詩文 貧賎 富貴 風雨
ウ 反義語 善悪 進退 緩急 得失
⑥ 認定型 不良 不正 非常 有利
⑦ その他 (助詞+動詞)所得 /(副詞+動詞)将来 未来 
(接続詞+名詞)以前 而後
⑧ 同字重ね型  堂堂 赫赫 紛紛 汲汲
B 非合成語  1 連綿語 ① 同声型 参差 髣髴 磊落 躊躇
② 同韻型 連綿 彷徨 逍遥 爛漫
2 音訳外来語 釈迦 葡萄 琵琶
C その他 1 固有名詞 孔丘 司馬遷 長安 (李杜江浙六朝
2 略語 漢志漢文経済
3 故事成語 矛盾 推敲 杞憂 蛇足
  
※合成語-付加型-接頭語型「老虎(トラ)」の「老」は、親しみをこめた表現。「有宋」の「有」は、王朝名の前に付ける接頭語で特に意味はない。接尾語型「莞爾」の「爾」は、形容の言葉を作る接尾語で「然」などと同様。
  
※合成語-複合型-修飾型「山積」の「山」は、名詞だが、「山のように」という比喩の意味で動詞「積(つみ重なる)」に対する連用修飾語として働いている。
  
※合成語-複合型の「認定型」とは、性質や状態などを表す語の前に否定の語や存在動詞を付けることにより、その性質・状態でないことや、性質・状態があるか否かの認定・判断を示す言葉になったものをいう。
  
※合成語-複合型-その他の「副詞+動詞」の区分の語は、構成上の形式は修飾型(連用修飾語)と同じだが、一般の連用修飾語+動詞の語が動詞として用いられるのとは異なって、例外的に名詞として用いられるものであるため、特殊なケースとして別の分類としている。
  
※合成語-複合型の「同字重ね型」は、「連綿語」の一種と見なされる場合もある。
  
※非合成語の「連綿語」とは、日本語の「しとしと」「さらさら」等のような音の連続に意味があるオノマトペに相当する語であり、つまり連綿語を構成する字は単に音(音節)を表わす記号として用いられているだけで、構成字の間に語法的連関性はない。「連綿字」ともいう。「同声型」は、前後に子音が共通する字を組み合わせたもの、「同韻型」は、前後に母音が共通する字を組み合わせたものをいう。
  
※その他-固有名詞の「李杜」は李白と杜甫を、「江浙」は江蘇省と浙江省をそれぞれ併称したもの。語法的には等位型〈同範疇〉の語とも言える。「六朝」は三国時代の呉から、晋(東晋)、および南北朝時代の宋・斉・梁・陳という中国南方に都を置いた王朝(とその時代)を合わせて呼ぶ語。
  
※その他-略語の「漢志」とは、「漢書○○志」の略で、『漢書』の中に含まれる「芸文志」「律暦志」「礼楽志」などの「志」部の各篇を指す。同じく「漢文」は「漢の文帝」の略、「経済」は「経世済民」の略。
  
※「故事成語」とは、例えば「矛盾」の例で言えば、矛と盾を売る男が、矛はいかなる盾でも突き通せるし、盾はいかなる矛でも突き通せないと自慢したが、ではその矛で盾を突いたらどうなるのかと客に言われ、答えに詰まったという故事から、「話のつじつまが合わないこと」を言う言葉として用いられる。語法上は「矛と盾」という武具を表す二つの名詞が並列された構成(等位型〈同範疇〉)だが、もっぱら成語として一般化された意味(「話のつじつまが合わないこと」の意)で用いられる(「矛と盾」の意味では(ふつう)用いない)ので故事成語に分類されることになる。

  

合成語(複合型)の構成原理として、右の表の中で「2 複合型」の①~⑤に掲げられた五つの構造は非常に重要であり、フレーズの構造、文の構造など漢文の語法すべてに共通するものなので、以下に特に説明を掲げておく。是非よく理解しておいてほしい。なお、「主語」「述語」等の「文の成分」については第4課で詳しく説明する。


「X+Y」の関係

❶主述型   Xが主語でYが述語であるような関係。
❷動目型   Xが動詞(述語)でYがその目的語であるような関係。
❸修飾型   Xが修飾語として被修飾語Yを修飾するような関係。
❹補充型   Xについて後のY(補語)が程度や結果などを補充説明するような関係。
❺等位型   XとYが同じ比重で結合(並列)している関係。


◆3-3 漢文の品詞

言語学的に見た漢文の特色は、「無構造言語」「孤立語」という点にあるとされる。「膠着語」と呼ばれる日本語や朝鮮語のように単語の間に助詞がついたり、「屈折語」と呼ばれる欧米の言葉のように語形が変化したり活用したりはしない。主語となろうが、述語となろうが、修飾語となろうが、単語としての漢字はそのままの形で変化しない。これが無構造言語の特徴である。

このような性格をもつ漢文の語法においては、その最大の特質は、「語順への依存」、つまり、文中における単語の性格がその語の配置される順番・位置によって決まる、という点にある。例えば、

我読。[われショをよむ](私は本を読む)

という文では、「我」が主語で品詞は代詞、「読」が述語で動詞、「書」が目的語で名詞、と取れるが、

之。[われこれをショす](私はそれを書く

という語順になった場合は、「書」は述語で動詞と考えなくてはならない。「書」という文字自体には全く変化がなくても、その位置が変わるだけで働きや意味も変わり、したがって品詞までが違って来てしまうのである。

つまり、漢文の場合、はじめから品詞という確固たるものがあるわけではなく、文の中での位置によって意味や働きが決まり、その働きを品詞という西洋言語の概念を借りて便宜的に説明しているに過ぎないと言える。つまり「語順」と「品詞」と「文の成分」とはひとセットのものだということである。以下ひと通り品詞について説明するが、この点を踏まえた上で読んでいただきたい。

※左に漢文における品詞区分の一覧表を掲げる。なお、表にいう「実詞」とは、単独で文の成分(主語・述語など、文を構成する基本成分)になることができるものをいい、「虚詞」とは、単独で文の成分になることができず、ただ語法上の機能を果たすだけのものをいう。

【品詞分類表】(挙げてある例は主なもののみ)
実詞①名詞①人物や事物の名称(普通名詞)
②人名・地名・書名等(固有名詞)
文においては主語・目的語となる。時間詞・方位詞は、副詞的にも用いられる。
③時間(時間詞)  ④方位・方向(方位詞)
②動詞①人物・事物の動作・行為  ②思考・意志・感覚等の心理活動  ③状況  ④存在(存在動詞=有・無)  ⑤事物の変化・状態  ⑥類似・比較・判断(判断詞=為・是・非・若・曰・謂)
③助動詞①可能(可・能・得)  ②必要・当為(須・当・宜・応)  ③願望(欲・願)  ④受動(見・被)  ⑤推量(当・応)能願動詞ともいう。述語に対して様々な意味を添加する機能を果たす。
④形容詞①人物・事物の形状・性質
②動作・変化の状態
主に述語となる。他に、名詞を修飾する連体修飾語、述語を修飾する連用修飾語(副詞的用法)にもなる。
⑤数詞数を表わす。(一・二・三…十・百・千・万…)主に修飾語。主語・述語・目的語にもなる。
⑥量詞事物・動作を計量する語。数詞と結合して(結合したものを数量詞という)、名詞を修飾したり、動詞の補語となったりする。
⑦代詞人物や事物、動作、状態、数量等を代替したり、指示する機能を果たす語。
※「代名詞」と呼ばないのは、「どのような」「どのように」等の意味を持つ語も含まれるから。
主語・目的語となり、また主に名詞を修飾する。人称代詞一人称単数吾・我・余・予・己  謙称=臣・僕・妾・寡人
複数吾・我
二人称単数女・汝・爾・若・乃・而  尊称=子・君・公・卿
複数女・汝・爾・若
指示代詞近称=此・是・斯・之  遠称=彼・夫・其  傍称=他・它  虚称(不特定・仮想)=或・某  無称(不存在)=莫
疑問代詞人物=誰・孰  事物=何・曷・奚・胡・孰  場所=悪・烏・安  理由・原因=何・曷・奚
⑧副詞動詞・形容詞あるいは副詞を修飾する。程度副詞極度=極・絶・甚  高度=益・更  軽度=稍・少・微
範囲副詞総括=皆・悉・具  限定=只・但・唯・独  共同=共・互・相
時間副詞過去=既・已・嘗・向  現在=方・正  将来=将・垂・欲  終局=終・卒  緊接=俄・遽・立・即  恒常=恒・常・長  変化=稍・漸・徐
数量副詞重複=又・亦・復・更  頻度=数・屡
謙敬副詞謙譲=窃・伏  表敬=請・辱・謹
否定副詞否定=不・弗・非・未  禁止=莫・勿・無・毋
語気副詞確定=必・定・誠・固  推定=殆・蓋・或  反語=豈・何・安
虚詞⑨前置詞名詞・代詞・句などを目的語として「前置詞構造」を構成し、述語を修飾・説明する。時処前置詞(時間・地点)自・於・由・当・在・従
原因前置詞(原因・目的・理由)為・因・以・用・由
方式前置詞(方法・手段・根拠)因・以・用
関係前置詞(処置対象・比較対象・受動)於・為・与・対
⑩接続詞語と語、句と句、節と節を結合し、論理的関係を示す。順接・転折・並列・累加・選択・譲歩・条件・仮定・因果など。
※必ずしも節のつなぎ目に置かれるわけではない。前節の文頭または文中に置かれ、後節との論理的関係を表示するものも有る。
⑪助詞構造助詞語や句、文の前後に置かれ、語法上の関係を明示する。之・者・所
語気助詞文頭・文中・文末に置かれ、語気を表現する。文末陳述=也・矣・耳  疑問=乎・邪・也・歟  反語=乎・也  詠嘆=夫・乎・哉  推測=乎・邪・也・哉
文頭発語=夫・惟・維
文中停頓=也・云・其・或
⑫嘆詞文の独立成分として、喜びや悲しみなどの強い感情を表現したり、応答を表わしたりする。嗚呼・嗚・嗟夫・嗟乎・噫・諾・唯

◆3-4 品詞のいろいろ

①名詞

人物・事物・時間(時間詞)・方位(方位詞)等の名称を表す普通名詞と、人名・地名・書名等を表す固有名詞がある。

※文の中では主に主語・目的語となるが、場合により次のような用い方もされる。
(1)動詞として活用する。
〔例〕
百獣。(「百獣の長(おさ)になる」)
洛陽。(「洛陽に都をおく」)
孔丘仲尼。(「孔丘(こうきゅう)は仲尼(ちゅうじ)を字(あざな)とする」)
(2)連用修飾語になる。
〔例〕
事之。(態度。「兄としてお仕えする」)
解。(比喩。「瓦のように砕け散る」)
見。(手段。「管を通して見る」)
※方位詞とは「上・下・前・後・左・右・東・西・南・北」など、方位を示す名詞をいうが、述語の前に置かれると副詞としての働きをする。
〔例〕
西出陽関。(「西にむかって陽関を出る」)

②動詞

人物や事物の動作・行為や心理活動、存在、状態の変化、類似・比較や認定などを表わす。

※文の中では主として述語となる。
※判断詞は「是」(…である)「非」(…ではない)などをいい、主語に関する話し手の判断を表わす。(詳しくは「判断文」の項目を参照。)
※存在動詞は「有」(ある)「無」(ない)など、事物の存在・不存在を表わす。(詳しくは「存現文」の項目を参照。)

③助動詞

述語の前に置かれ、可能・願望(「欲」等)・当為(「当」「宜」「須」等)など様々な意味を述語に添加して叙述を補助する働きをする。

※一種の動詞と見なされ(能願動詞とも呼ばれる)、述語として扱われる場合もあるが、このテキストでは説明の便宜上、動詞とは区別し連用修飾語として扱う。

④形容詞

人物・事物の形状・性質を表わす。

※主に述語や修飾語となる。 〔例〕山。 登山。(「山が高い」「高い山に登る」) (形容詞が熟語となる文に関しては「描写文」の項目を参照。)
※述語を修飾する副詞的な用法も広く行われる。 〔例〕鳥飛。(「鳥が高く飛ぶ」)
※名詞や動詞として活用されることもある。 〔例〕基一丈二尺。(「基礎の高さは一丈二尺だ」=名詞化) 兵。(「国を富ませ兵を強くする」=動詞化)

⑤数詞

数を表す。「一・二・十・千」など。主に名詞や動詞を修飾するが、主語・目的語にもなる。


⑥量詞

事物や動作を計量する「単位」を表わし、数詞と結合して「数量詞」と呼ばれることもある。主に名詞・動詞を修飾。


⑦代詞

人物・事物・場所・理由・原因、動作・状態、数量などを代替、指示する。文の中では、主語にも、目的語にも、修飾語にもなる。


⑧副詞

動詞や形容詞、副詞を修飾して、その程度・範囲・時間・否定・反語などを表わす。また、疑問副詞は疑問・反語の意味、否定副詞は否定の意味を述語に添加する。

※述語に対して様々な意味を加え叙述を補助するという意味では助動詞に似ているが、助動詞が動詞的機能を持ち、場合によっては単独で述語となり得るのと異なり、基本的に単独ではその機能を発揮できないという違いがある。(区別するには、「不」を付けて単用できるかどうかを見るのが簡単である。例えば、「不可。」「不能。」ならば文となり得るが、「不不。」「不最。」「不又。」などは文となり得ない。もちろんこれが絶対的な基準というわけではないが。)

⑨前置詞(介詞)

名詞・代詞・句などを目的語としてそれらの前に置かれ、「前置詞構造(介賓構造、介詞-目的語構造ともいう)」を構成する。この「前置詞構造」が、述語に対して時間・場所・方法・原因・手段・対象などを補足して修飾する働きをする。詳しくは「文の構造」の項で説明する。

〔例〕
我如浮雲。(「私にとって浮雲のようなものだ」※「我」が前置詞目的語)
朋友交。(「友人交わる」※「朋」が前置詞目的語)
為政徳。(「徳によって政治を行う」※「徳」が前置詞目的語)

⑩接続詞(連詞)

語と語、句と句、節と節を結合し関係づける働きをする。(接続詞の機能については「複文」の項目でも紹介する。)

〔例〕
秦強趙弱。(「秦は強く趙は弱い」)
李陵引。(「李陵は戦いながら退却した」)
陳平智有余、難以独任。(「陳平は、知恵は余り有る、単独で物事を任せ難い」)

⑪助詞

語・句や文の前後に置かれて、語法上の関係を明確に表示する機能を果たしたり(構造助詞)、陳述や疑問・反語・詠嘆・推測・発語・停頓などの語気を表わしたり(語気助詞)する。


⑫嘆詞

感情を表現したり応答したりする際の語。「嗚呼・嗟乎・諾・唯」など。


◆3-5 品詞の活用

基本的には、おのおのの語には語源に従い特定の品詞が割り当て得るし、また、複数の意味をもつ語でも、どの意味の用法であればどの品詞になるかが決まっている。しかし、文の中における一定の使用条件、環境のもとでは、ある語が本来の品詞における語法上の働きを越えて、特殊な働きを担ったり、別の品詞としての働きを担ったりするという、「品詞の活用」(日本語文法における「語形の変化」を「品詞の活用」と呼ぶのとは異なる)が発生する。

名詞が動詞化したり連用修飾語化したりすること、形容詞が動詞化することについては既に述べたが、ここでは、動詞、もしくは名詞や形容詞の動詞化したものが特殊な働きをする場合について説明する。


①使動用法

本来、使役の意味を持たない動詞(自動詞、もしくは名詞や形容詞の動詞化したもの)が、そのままで使役の意味を担うことをいう。(形容詞の例としては、上述の形容詞の項目に挙げた活用例の「富国強兵」なども該当する。)

〔例〕
二子楚。(「お二方が楚を怒らせる」)
項王東撃破之、彭越。(「項王は東に進んでこれを破り、彭越を敗走させた」)
之堂下。(「彼を堂の下に座らせた」)

②意動用法

名詞または形容詞が動詞化することにより、目的語に対して「(名詞・形容詞として表す物や状態のようだと)思う」「…と見なす」という主観的な認定の意味を表すことをいう。

〔例〕
孟嘗君我。(「孟嘗君は私を客としてもてなした」)
項梁其言。(「項梁はその言葉を正しいと思った」)
孔子之。(「孔子は彼を賢いと見なした」)